インチガワー- ウイスキーの日

インチガワーってどんな銘柄?

スコットランド、スペイサイドのバッキー漁港から2キロほど内陸にあるインチガワー蒸溜所で作られるシングルモルトウイスキー。
海岸沿いで作られているインチガワーは、舌で知覚する塩分と同じレベルのピリッとした強烈なスパイシーさが特徴です。他社のどの新しい製品でも達することはできない個性派なシングルモルトです。

スパイシーな特徴は、仕込みの過程で2回目の仕込み水を加水の際に通常より熱い温水を加えることでナッツ感を抑えることでもたらされます。また、発酵は短く、蒸留器(ポットスチル)と冷却機をつなぐ急角度のラインアームが重厚感を逃しません。

希少価値の高いインチガワー公式ボトル

インチガワー蒸留所から発売される公式ボトリングは数が少なく、コレクションに加えるには非常に希少価値が高いボトルです。公式ボトルは3種類のみで、「フローラ・アンド・ファウナ」シリーズの一部としてリリースされた14年物、「レア・モルツ・セレクション」シリーズの22年物と27年物から選ぶことができます。

インチガワー蒸留所の公式ボトリングが少ない理由の一つは、ここで生産されるシングルモルトのほとんどがブレンディングに使用されているためです。実際にシングルモルトとして販売されているのは、生産能力約300万リットルのうち、たった1%のみです。

インチガワーの商品一覧

一般的に入手できる唯一のインチガワー蒸留所の公式ボトルです。「フローラ・アンド・ファウナ」シリーズはそれぞれのボトルに花と動物のイラストが描かれています。残念ながら現在は廃盤となっています。

鼻から抜ける香りは非常に軽く繊細です。甘い柑橘、干し草の香り、夏の野原で大麦が押し合うそよ風のような、心地よいタンニンが感じられます。花の香りとりんごの皮のトーン、そしてココアが香ります。
味わいは、干し草と花びら、アラクのノートとバランスの取れたタンニンがフレッシュです。いくつかのスパイシーさがあり、結晶化した茎生姜が香ります。フィニッシュはスパイスとピリッとした柑橘系でミディアムの余韻が楽しめます。

容量 700ml
アルコール度数 43%
熟成年数 14年

4 ・りんごっぽい甘い香り、草のさわやかな香り
・味わいはりんご、草、どんどん甘くなる。
最初はライトな印象だが、甘くなるにつれて味わいもしっかりとしてくる印象。
・甘いハーブや草の香りが余韻で残る。あまり残らない。
・機会があれば、また飲みたいと思えるレベル。

かかし - ウイスキーの日
かかし
2021.11.22

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1974年に遡って蒸留され、1997年にユナイテッドディスティラーズ社、2005年までにディアジオ社が合計2回「レア・モルツ・セレクションディ」シリーズのためにボトリング、発売されたインチガワー21年物シングルモルトです。現在は製造中止となっているカスクストレングスシリーズです。
鼻から抜けるオレンジ、メロンとモルトが香ります。みずみずしい草のあと突然強烈なバタースコッチがグラスに広がり、再びヤギ柳とレモンシャーベットが出てきます。フルーツとコケに、モルト、ウッディー、ハーブ、ビターな余韻が広がります。

容量 700ml
アルコール度数 43%
熟成年数 21年

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「レア・モルツ・セレクションディ」シリーズはディアジオ社の中の隠れた秘宝を紹介するためにデザインされたシリーズです。現在は製造中止となっているカスクストレングスシリーズです。
シェリーの香りはしないですが、スモークの香りはしっかりと感じられ、ミネラルの香りも感じます。
口に含むとシェリーよりも非常にクリーミーで甘さを感じます。新鮮な洋梨やフルーツ、熟したプラムや白桃のヒントが加わり、少し生き生きとした味わいになります。その後、ハーブの香り、サイダーのりんごや洋梨の香りに戻ります。最後にケーキの材料に使われるアーモンドの聞いたマジパン、ミントが香ります。余韻は長く、アーモンドミルク、洋梨が感じられもうワンランク上の上品なインチガワーです。

容量 700ml
アルコール度数 55.3%
熟成年数 27年

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インチガワーの商品比較表

商品画像
インチガワー 14年 - ウイスキーの日
インチガワー 21年 - ウイスキーの日
インチガワー 27年 - ウイスキーの日
商品名
インチガワー 14年
インチガワー 21年
インチガワー 27年
最安値
¥7,040〜
詳細を見る
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評価・評判
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風味 フルーティー, 薬品, ピート, 麦芽, ウッディー, リッチ はちみつ, フルーティー, ボディ -
飲み方 ストレート, ハイボール ストレート -
容量 700ml 700ml 700ml
アルコール度数 43% 43% 55.3%
熟成年数 14年 21年 27年
商品リンク

インチガワーを作るインチガワー蒸留所の特徴

モレイ地方がウイスキー生産地として重要である理由の一つに、原料となる大麦の大産地であることがあげられます。また、東西に多くの大麦加工工場と5つものモルト製造所が集中しています。これにより安定したモルトの供給が可能となり、多くの蒸留所が続々と建設されました。インチガワー蒸留所では、以前は自社のフロアモルトを使用していましたが、現在はバッキーの西30キロのバーグヘッドにあるディアジオ社所有のモルト施設からモルトを調達しています。使用されているモルトはアンピーテッドです。

インチガワー蒸留所の水源

インチガワーの製造に使用されている水は蒸留所のあるバッキーの町の南に位置するメンドゥフヒルズの水源から汲み上げられています。この水源から水を汲み上げているため、インチガワー蒸留所の蒸留酒は「ローワースペースサイドモルト」に分類されます。

インチガワー蒸留所の蒸留器

蒸留器(ポットスチル)の形でもウイスキーの味は変わります。インチガワーは4機のポットスチルを所有しており、全ての「洋梨」の形をしています。非常に広い球形の蓋と背の高い円錐形のネックが付いており、スチルの上部が平らなため、蒸気の進行が緩やかな一般的なスペイサイドスタイルのスチルネックよりも進行が速くなります。それにより、還流の度合いが若干高くなり、味わいのある個性派な飲み口を生み出しています。
2006年ディアジオ社による大規模な改装に着手するため、蒸留所は1年間閉鎖されました。この改装での最も重要な変更点の一つは、酵母を自動的に洗浄に加える「クローズド・イースト・ピッチング・システム」を導入したことでした。この革新により、ウイスキーのスタイルをコントロールできるようになりましたが、一方で「伝統的」ではなくなってしまいました。

インチガワー蒸留所の倉庫としての変わった機能

かなり小規模な蒸留所であるにもかかわらず、インチガワーは非常に印象的な倉庫施設を所有しています。13のダンネージとラック付きの倉庫があり、最大60,000樽を収容することが可能です。蒸留所ではシェリー樽とアメリカンオーク樽を組み合わせて使用していますが、アメリカンオーク樽よりシェリー樽の方が多く使用されています。興味深いことに、これらの倉庫に収容されている蒸留酒の大部分は、実際にはインチガワーのシングルモルトではありません。施設内には多数の他蒸留所の蒸留酒貯蔵庫として機能していますが、これは蒸留所としてはとても珍しいことです。

インチガワーの基本情報

銘柄名

インチガワー

Inchgower

会社 ディアジオ
蒸溜所 インチガワー蒸留所
産地による分類 スコッチ・ウイスキー
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