オールドフィッツジェラルドはケンタッキー州のヘブンヒル蒸溜所で製造されているウィーテッド・バーボンウイスキーです。通常バーボンに使用されるライ麦の代わりに小麦を使って作られており、まろやかで柔らかい味わいが特徴。
1870年にジョン・E・フィッツジェラルドが作ったウイスキーがブランドの起源とされていますが、その真相には謎が残っています。
オールドフィッツジェラルドは、1920年代のアメリカの禁酒法時代の中でも製造が許可されていた数少ない蒸溜酒のひとつでした。禁酒法廃止後、バーボン界の野心家であるパピー・ヴァン・ウィンクルによって小麦を使用したマッシュビルに変更され、ライ麦を使用したものと比べて格別に柔らかいバーボンとして人気が広められました。
オールドフィッツジェラルドの名前の由来となっているジョン・E・フィッツジェラルドには謎に包まれている歴史があります。
オールドフィッツジェラルドのブランドは1884年に蒸溜酒卸売販売者のS.C.ハーブストによって設立され、以下のようなブランドストーリーが伝えられていました。
「ジョン・E・フィッツジェラルドは.ハーブストの従業員で、業務中に倉庫の酒樽に穴を開けてホースで中身を盗んでいた。彼がウイスキーを盗んでいた樽はとりわけ上質だと評判になり『フィッツジェラルドの樽』と呼ばれ、そこからオールドフィッツジェラルドのブランドが誕生した。」
後にオールドフィッツジェラルドは世界的に有名なブランドとなりましたが、ジョン・E・フィッツジェラルドについては倉庫の警備員や蒸溜酒の製造者だったなどさまざまな言い伝えがありました。
2012年にブランド人気に貢献したパピー・ヴァン・ウィンクルの孫娘であるサリー・ヴァン・ウィンクル・キャンベルによって、オールドフィッツジェラルドの本当の歴史について書いた本が出版されました。
彼女の本ではジョン・E・フィッツジェラルドは蒸溜所の製造者や従業員などではなく酒税法を取り締まる役人だったと公表しました。
フィッツジェラルドは公務で保有していた倉庫の鍵を使って質の良いウイスキーを持ち帰るという悪行を繰り返していたことから「フィッツジェラルドの樽」と呼ばれていたことを明らかにしました。
フィッツジェラルドがウイスキーの見分けに才能があったことは事実ですが、政府の役人であった彼が蒸溜所では本当にウイスキーを作っていたのかという言い伝えには謎が残っています。一説にはブランドを作ったS.C.ハーブストがマーケティングのためにねつ造した物語だとも言われており、ウイスキー業界の逸話のひとつとなっています。
オールドフィッツジェラルド ゴールド・ラベルはマッシュビルに小麦が使われている柔らかい飲み口のバーボンで、オールドフィッツジェラルドの中でもアルコール度数40%と低めの商品です。
バニラの甘さとりんごとオークが混ざった香りに、味はバニラとりんご、ヘーゼルナッツをベースにクランベリー、オーク、スパイスが効いている風味が特徴。辛口で短い後味があります。
オールドフィッツジェラルドはボトルド・イン・ボンド(政府規定の製法)であるべきだと主張するパピー・ヴァン・ウィンクルは、アルコール度数が低い商品を作ることを拒んでいました。彼は広告で「消費者が加水費用を負担するのは馬鹿げている。低いアルコール度数が欲しいなら自分たちで水を足せばいい。」と言っていました。
しかし彼の死後、低いアルコールの種類も作るようにという営業部隊からの圧力により、彼の息子によってオールドフィッツジェラルドの度数を下げたゴールドラベルが販売されました。
元々はアルコール度数43%でしたが、ケンタッキー州以外向けには40%に下げられていました。ヘブンヒルがブランドを取得した後は、供給を拡大するためアルコール度数は40%に下げられました。
グラフ |
ライト
リッチ
フルーティー
スモーキー
|
---|---|
風味 |
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飲み方 |
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アルコール度数 | 40% |
熟成年数 | ノンエイジ |
3
・香り
オーク樽のスパイシーな香りが漂い、鋭い印象を受けます。
・味わい
ほのかな甘さの後にくる、清涼感のような爽やかさがとても魅力的です。
・総評
小麦を原料とした珍しいバーボンです。ほのかな甘さと、鋭い香りはハイボールにして飲んでも、美味しく頂けます。残念ながら、終売となってしまいましたが、そのバランスに優れたボディは安価ながらも、しっかりとした味わいが楽しめます。
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スティッツェル・ウェラーとして知られていたオールドフィッツジェラルド蒸溜所で作られており、ラベルにはWLウェラー社が創立された年である1849と記載されています。
最高の小麦と純粋な水を使用し、理想的に炭化されたホワイトオークで熟成する伝統的な方法で時間をかけて作られたバーボンのため、生産量は多くありません。
優美なトウモロコシと小麦の香りに、味は砂糖とはちみつの風味が混ざったトウモロコシの甘味と小麦の味わいが口の中に広がります。後味には柑橘系の風味とバニラの甘味が残るのが特徴です。
容量 | 750ml |
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アルコール度数 | 45% |
熟成年数 | ノンエイジ |
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商品画像 |
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商品名 |
オールドフィッツジェラルド ゴールド・ラベル
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オールドフィッツジェラルド 1849
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最安値 |
-
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-
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評価・評判 |
3
ライト
リッチ
フルーティー
スモーキー
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5
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風味 | フルーティー, スパイシー, 麦芽, ライト | - |
飲み方 | ロック, ハイボール | - |
容量 | 750ml 1000ml | 750ml |
アルコール度数 | 40% | 45% |
熟成年数 | ノンエイジ | ノンエイジ |
商品リンク |
オールドフィッツジェラルドは1870年にケンタッキー州フランクフォート郊外にあるオールド・ジャッジ蒸溜所で作られていたバーボンで、当初はプライベートクラブや、列車や蒸気船内のみで販売されていました。
オールド・ジャッジ蒸溜所は禁酒法により閉鎖し、1925年にWLウェラー&サンズ社の販売員パピー・ヴァン・ウィンクルへブランドが売却されました。オールドフィッツジェラルドは禁酒法の間、医薬目的として補充分の生産が許可されていた数少ない蒸留酒のひとつでした。蒸溜所は在庫がなくなる前に製造できるように、ライ麦の代わりに若い熟成年数でも風味の良い小麦を使ったレシピを取り入れることにしました。
禁酒法廃止後、WLウェラー&サンズ社が新設したスティッツェル・ウェラー蒸留所でマッシュビルに小麦を使った新しいオールドフィッツジェラルドを製造して人気となり、蒸留所の主要商品となりました。1950年代にパピー・ヴァン・ウィンクルはブランドの逸話を伝えながら新聞や雑誌に広告を打ち出し、オールドフィッツジェラルドは特別なバーボンとして名を広げました。
1972年にスティッツェル・ウェラー蒸留所がノートン・サイモン社に売却され、「オールドフィッツジェラルド蒸溜所」と名づけられました。1984年にディスティラーズ・コーポレーションがブランドを取得し、後に現ディアジオとして知られてるユナイテッド・ディスティラーズを作ったギネスの一部となりました。
1999年にヘブンヒルがブランドを取得し、2012年オールドフィッツジェラルドの後継として「ラーセニィ」ブランドを設立し、さらに2018年にオールドフィッツジェラルドのボトルド・イン・ボンドを発売しました。
銘柄名 |
オールドフィッツジェラルド OLD FITZGERALD |
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会社 | ヘヴン・ヒル |
産地による分類 | バーボン・ウイスキー |