キンクレイス- ウイスキーの日

キンクレイスってどんな銘柄?

キンクレイスはスコットランド・グラスゴーにあるモルトウイスキーの蒸留所でつくられたシングルモルトウイスキー。長年熟成された深みのある甘さと酸味の複雑な味わいに、フルーティでモルトの香ばしさを感じる甘い香りが特徴です。

キンクレイスの蒸留所はグラスゴーで唯一のシングルモルトウイスキーを製造していましたが、独立した蒸留所ではありませんでした。キンクレイスはこれまでの伝統的な蒸留所のイメージとは異なり、グレーンウイスキーをつくる「ストライクライド蒸留所」の一角で製造していました。

1957年にストライクライド蒸留所の一角に設置されて18年間の操業していましたが、1975年に運営会社が買収され、キンクレイスの蒸留設備が閉鎖。キンクレイスは終売となりました。
キンクレイスの蒸留設備が閉鎖後、キンクレイスの在庫は希少価値を上げてコレクターの人気に火が付き、今や世界で最も高級なウイスキーの一つとして高額で販売されています。

キンクレイスは世界一高価なウイスキー

キンクレイスの蒸留所は大きなグレーンウイスキー工場の内部にあったため、そのモルトウイスキーの大部分は工場が生産するスコッチウイスキー「ロングジョン」の製造に使用されていました。
キンクレイスはこれまで一度も公式にボトルが販売されていなかったこともあり、保管されていた樽やボトルの希少性が著しく高くなり販売価格が高騰しています。

キンクレイスはボトラー(独自で瓶詰する人)によってボトリングされた商品が出回っており、シグナトリー社やゴードン & マクファイル社などが有名なボトラーとしてあげられます。現在ではボトル1本$1500~$4000(およそ15万円~40万円)で売買されており最も高価な銘柄の一つです。

キンクレイスの商品一覧

キンクレイスの香りは南国の果実のようなフルーティさがあり、甘さの中に草のようなモルトの深みがあります。
味は乾燥したシトラスにスパイスが合わさったバニラのような深い甘味が特徴で、穀物や木くずのような香ばしい後味が程よく続きます。
キンクレイスはシェリー樽とアメリカ・ヨーロッパのオーク樽などで熟成されており、とりわけシェリー樽で熟成されたものは批評家たちからの称賛を受けたという評判です。
35年は1969年製造のものが多く流通していて、どれも高額で取引されています。

容量 700ml
アルコール度数 53.3%
熟成年数 35年

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キンクレイスの商品比較表

商品画像
キンクレイス 35年 - ウイスキーの日
商品名
キンクレイス 35年
最安値
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評価・評判
(-)
風味 -
飲み方 -
容量 700ml
アルコール度数 53.3%
熟成年数 35年
商品リンク

キンクレイスを作るストライクライド蒸留所の特徴

ストライクライド蒸溜所があるグラスゴーはスコットランド最大のウイスキー都市で、街中にウイスキーの蒸留や調合施設が集まっていました。
しかし、オーナーのシーガー・エヴァンズ社が1957年にキンクレイスと称するシングルモルトの設備を導入した時には、すでにグラスゴーでモルトウイスキーを製造する唯一の蒸留所となっていました。

キンクレイスの蒸溜所の生産量はあまり多くなく、2つのスチル(初溜釜と再溜釜)だけで運用されていたため年間20万リットル以下だろうと推測されています。
スチルの大きさや形に関しては明らかではありませんが、大きな球状の釜に円錐状の長いネックのついた伝統的なポットスチル(単式蒸溜器)の形状をしていただろうと言われています。

蒸溜所で使う原料にはスコットランドにあるカトリーン湖の上質な水が使われていました。
モルトウイスキーに重要なモルト(大麦麦芽)は、大きなウイスキー工場内にあったため工業的に作られており、伝統的なスコッチウイスキーのモルト作りとは異なる部分がありました。

キンクレイスはピートを使わない

スコッチウイスキーのモルト作りにはピート(泥炭)が使われることが多いです。
ピートが豊富なスコットランドではモルト作りにピートを使用することで、スモーキーな風味を出しています。

一方、キンクレイスのモルトにはピートは使われていません。
キンクレイスが製造されていたローランド地方では炭鉱が盛んなため、モルトを乾燥させるのにピートではなく石炭の熱が使われていました。
ローランド地方のウイスキーはピートを使わないことでスモーキー感がなく、まろやかで草っぽい風味が特徴だと言われています。

キンクレイスの基本情報

銘柄名

キンクレイス

Kinclaith

会社 シーバス・ブラザーズ
蒸溜所 ストライクライド蒸留所
産地による分類 スコッチ・ウイスキー
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